今回は資産運用を行う上で、最も重要な土台となる考え方を教えてくれる古典的名著をご紹介します。
様々なマネー本が日本でも発売されていますが、アメリカで1926年に出版されてから現在でも売れ続けている世界的な大ベストセラーです。
看護師など医療従事者は資産や金融への知識・意識が少ないと思います。(私がそうでしたので)
そんな私でもとても読みやすく、あっという間に読み終わりました。
この本は世の中の人全てに共通するお金の考え方を伝えてくれて、物語調で話が進み、難しい金融の話もでてこないので簡単に読めます。
小手先の技術では長い人生の資産運用はうまくいきません。是非先人たちが学んできた知識からヒントを得て、自分の人生に生かしていきましょう。
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目次
書籍のご紹介:バビロンの大富豪の教え
まずは書籍のご紹介をしたいと思います。
「バビロンの大富豪」(原題「THE RICHEST MAN IN BABYLON」)は、1920年代に発売されたにも関わらず、現在まで売れ続けている不滅の名著です。
1920年代と現在では社会的背景も大きく変わっているにもかかわらず、現在にも反映できるのは「繁栄と富と幸福の原則」を中心に書いてくれているからですね。
古代バビロニアを舞台に、ストーリー仕立てで資産を「貯めて」「守って」「増やす」ことを教えてくれます。
現在は様々な古典的名著を「マンガでわかる〜」と日本人に合わせてマンガで編集されることが多いですが、この本もマンガになっています。マンガから入っていくのもいいかもしれません。
大富豪から学べる7つの知恵
今回は書評としながら、この本で学べる7つの知恵を紹介し、現在の状況と関連させながらまとめてみたいと思います。
「財布を太らせよう〜10分の1を貯金せよ〜」
まずは、財布を太らせることから始めるべきと伝えています。
ここではコインを例にあげていますが、10枚のコインがあったら使うのは9枚だけにしていく。そうすれば、財布がだんだん重くなりますよね。
この財布を重くする(貯金できている)ことで、満足感が湧いてくることが重要というわけです。
ポイントとしては、「〜円貯める」ではなく、収入の10分の1を貯めればいいことで、どんなに収入が低い人でも、続けることで100%貯金が増え続けます。
仮に少額からでも、この日々の実践から始めることが「第一の知恵」と言われるくらい重要とされています。
この考え方ですが、日本人のマネー本として古典的名著とされている「私の財産告白」でも強く推奨されています。
国は違いますが、「原則」として重要なのが「収入の〇〇%を日々貯蓄」という習慣なんですね。
この資産運用のパワーとしては以下のサイトにもまとめていますので、参考にしてください。
「自分の欲求と必要経費を混同するべからず」
第一の知恵で伝えた「10分の1の貯蓄」をしたくても、「必要経費が多すぎて貯蓄ができない」との反論に対する答えになる知恵です。(バビロニアを舞台にしている物語なのに、現代の会話と同じようになるのが面白いですよね)
その答えとしては、
「私たちがそれぞれ必要経費と呼んでいるものは、自分で気をつけていない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまうものなのです」
「必要な経費と自分自身との欲求とを混同してはいけないのです」
と語られています。
本当に必要な経費なのかをもう一度考えて、慣れてしまった習慣をみなおすことが重要であるとも語っています。
「金が使うときは、それが100%使う価値があるものでなければならない」
とされ、本当に必要なものしか購入しないように、支出(家計)をみなおすことが重要です。
実は単純なようで、この必要経費の考え方は間違った習慣があると、贅沢品として使っているものを必要経費と思い込んでしまっている可能性があります。
現在の例でいうと、「住宅費」「車」「保険」「通信費(スマホ代)」なども必要経費でありながら、贅沢なほどお金をかけすぎてしまっている可能性があります。
まずはこれらの費用を見直すことが「第2の知恵」として重要なのですが、以下のサイトに家計管理についてまとめてみましたので一緒に参考にしてください。
「貯めた資金は寝かさずに増やすべし」
第1、第2の知恵を実践すると、100%貯金は増えていきます。
次はこの貴重な財産を働かせて、増やす手段を考えることが「第3の知恵」になります。
「お金に働かせる」考えですね。
(私はこの考えがずっとありませんでした。おそらく看護師や医療従事者は特にこの考えで資産を形成している人は少ないと思います。)
貯めた資金を働かせて、新たな収入を得る、金の流れこそが財産と語っています。
古代のバビロニアですら、「投資」の考えと実践をしていたそうです。
当時の「投資」に比べて、現在はインターネットの普及と制度の充実によって、簡単に「投資=お金を働かせる」が行えるようになりました。
以下のサイトにまとめているように、インデックスファンドでの投資だけでも、年利3〜7%ぐらいは十分に狙えます。
看護師も資本家になれる?資産が資産を産む【看護師の資産運用】
こんなに恵まれた時代になったからにはやらない理由はありませんね。
この「お金がお金を増やす仕組み」が資金を増加させる重要なポイントになります。
「損失という災難から貴重な財産を死守すべし」
これまでの知恵から資産を増やすことを実践し、貯めてきたとしても、危険な投資で財産が消失してしまってはいけません。
第4の知恵としては、「健全な投資について、まず第1の原則は元本を確保すること」と語っています。
残念ながら、資産運用をしていく限り、投資利回りを狙っている(3〜7%)限り、元本割れのリスクは少なからず生じます。
しかし、この本では「危険な投資」を行って、大失敗をしないようにすることが重要と伝えています。
投資はギャンブルではなく、投機とは違います。
正しい知識で、元本割れのリスクを限りなく小さくして投資を行う必要があります。
現在の社会に当てはめると、インデックスファンドや資産を分散するポートフォリオの考え方で投資を行うことが正解になりますかね。(以下のサイトを参考にしてください)
また、投資に限らす、詐欺や不要な保険の勧誘などからも財産を守らないといけません。
「看護師は給料がいい」「病気に対する心配が強い」
など、保険の営業マンにカモにされやすいです。実際に病院に出入りして、無駄な商品を契約させようとしますよね。(私がされていました・・・なぜ病院側は認めるのでしょう)
正しいと思っていて、実際は騙されていることもありますので、正しいお金の知識が本当に重要になってきますね。
「自分の住まいを持つことは、有益な投資と心得よ」
第5の知恵は。「よい住宅を持て」となっています。
この点に関しては、現在と照らし合わせると少し注意が必要です。
あくまでバビロンの住民に対する話で、住民のなかには劣悪な環境で家族を養っていたり、いわゆるまともな家がない世界での知恵になります。
そして住宅を持つことが、ゆくゆくは価値の上昇する「資産」になり得る時代です。
今の日本では、不衛生で「劣悪」な環境に住んでいる人はほとんどいません。(日本の一般家庭は世界の上位数%に入る快適性だそうです)
そして、ほとんどの住宅は「資産ではなく負債」となっています。
ただ、住宅を持つことが悪いことではありません。
自分の環境、価値観、資産に見合った住居に住むことが重要で、間違っても見栄をはった家を購入して、「住宅ローン貧乏」になってはいけないということです。
これに関しても以下のサイトで説明しています。
考え方によっては、このバビロンの世界とは違い、日本がとんでもなく裕福になり、賃貸でも中古物件でも、当時のバビロンの人々では考えられないような「いい環境」に住めているということですね。
「将来の保証を確実にすべく、今から資金準備に取りかかるべし」
第6の知恵としては、目先の資産だけでなく、「将来に備えて相応の所得を用意しておくこと」と語られています。
今の日本でいえば、「老後資金」「年金問題」に当てはまりますね。2019年は以下のような問題も起こりましたし。
貯蓄と投資の効果を最大限に発揮するには、「年数」が必要です。いわゆる複利を利用した長期運用ですね。
この書籍でも
「少額の金でも”定期的”に積み立ててゆけば、驚くほどの収益が得られる」
このように定期積み立てを行えば
「”年老いたときのための金”や”家族を守る財産”を確保する余裕がない人間などいなくなる」
とし、「商売や投資がどれほど繁盛していても、この原則だけは変わらない」と語っています。
バビロニアの時代からこのように語りつがれているとは、本当に原則の力はすごいですよね。
第6の知恵から、長期運用の効果を理解して、「老後資金」「教育資金」など今後必要になる資金は、あらかじめ用意しておくことの重要性がわかります。
これはどんな人でも、看護師でも、「小金持ち」になれる方法と一緒ですね。
「明確な目的に向かって、自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心をもって行動すべし」
最後の知恵は、いわゆる「自己投資」の重要性ですね。
この書籍では「最も肝心なものの1つ」と語られています。
自分への投資を行って、しっかり考えることの重要性を唱えています。
この本が単なるマネー本ではなく、自己啓発に近い内容で、超ロングセラーにされるのも、このように「原則」を重要視しているからだと思います。
現在の社会では、インターネットを利用した学びもできますが、やはりこのような名著から学ぶことによって、自分に最適な答えを考える必要がありますね。
ここで語られる第7の知恵の要約です。
自らの能力を開発する
仕事の技量を高める
勉強して考えを深くする
自尊心を持って以下の5項目のような行動をとる
・借金は能力の及ぶ限り、なるべく早く返すこと
・支払い能力を超える買い物はしない
・家族の面倒をみて、家族から慕われ、尊敬されるようにつとめること
・遺言書をきちんと作っておくこと。
・親しい人には思いやりのある態度で接する。
このような、自分を形成することの重要性も最後に知恵として語っています。
現在にも当てはまりますよね。
借金に関しては、当時のような高金利でない現在の日本の低金利では若干考え方を変えてもいいかもしれませんが、基本的な考え方として記載しました。
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まとめ
これほど昔に出版されて本であり、さらに舞台がバビロニアに関わらず、現在に照らし合わせても重要なことしか記載されていない本当の名著だと思います。
もちろんここでは記載つくせませんので、興味がある方は是非書籍で読んでみることをオススメします。
今回は、ここで学べる知恵を看護師の視点(一般人)からまとめてみました。
少しでも参考になれば幸いです。