今回は資産運用を行っていくうえで、必須の知識である「暴落」の考え方と備えについてまとめてみました。
リスクとリターンを考えて「資産運用」を行っていかないと豊かな生活が送れないことは間違いありません。
しかし、いつまでも景気がいいことはありませんし、「リーマンショック」のような株式の暴落、不況は必ずおこるといわれています。
「暴落」に対する知識や覚悟、備えがないと、実際に起きてしまったときに資産の減少に耐えられず、「資産運用」が続けられず、最悪の場合最も損なタイミングでリタイヤしてしまうかもしれません。
そうならないためにも今のうちに知識をつけて、覚悟をしていくことが重要だと思います。
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目次
株式市場の暴落の歴史
記事の執筆は2020年1月ですが、2019年は株式が好調で、現在も米国株価指数(ダウ平均、S&P500など)が最高値になるなど、投資家にとっては気持ちが楽な年が続いています。
しかし、常に株が上がり続けていくことはありえませんし、株式の暴落は必ずおきて、市場が調整されます。
歴史から学べることをまとめてみました。
暴落が起きる頻度
米国の株式市場で起こった、1925年〜2020年現在に到るまでの暴落の回数と回復までの年数についてまとめました。テキストが入ります。
以下が米国株式市場の暴落の歴史です。
表をみると100年で”8回”の暴落がおきていることがわかります。
グラフで示すとわかりやすいので、引用させていただきました。(若干年数に違いがありますが)
必ず定期的に暴落していることがわかりますよね。
グラフでみると回復しているので右肩上がりなのがわかりますが、暴落時はそんなに冷静にいられないものです。
記憶に新しいのは「リーマンショック」ですが、結果的にその時も4年でしっかり回復してましたが、あの時は市場も投資家もパニック状態でした。
暴落の歴史から学べること
このような歴史から学べることとして、
①株式市場は必ず暴落する(過去はだいたい10年周期)
②暴落が回復するまで、平均4,5年かかる
③暴落した株価が回復しなかったことはない(米国株価)
世界の株価全体(株式時価総額)では、50%以上が米国株なので、米国の影響が最も強い。
(まずは米国株価をおさえておくことが重要な理由です)
次の暴落は予測できる?
株式の歴史からも、暴落は必ず起きることがわかると思います。(しかもそれなりの頻度で)
それでは現在はリーマンショックから10年以上になりますが、暴落は起きるのでしょうか?
暴落のタイミングは誰も予想できない。
まあ、あたりまえですよね。できるわけありません。
ただ、いつか暴落がおきることは理解する必要があります。
投資を行っていくのであれば、これが「宿命」といわれています。
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暴落への対策
知識として、暴落が必ず起こると知ったうえで、対策が重要になります。
株安になるときの注意点:「円高」
ここで、知っておかないといけないことが、株安になると「円高」になるということです。
「円」が安全であると信じられているからだそうです。(今後も必ずそうなるかはわかりませんが)
円高とは、現在1ドル110円くらいなのが、1ドル80円と低下することですね。
(つまり日本円からすると安くドルが買えるということです)
仮に、米国株をドルで購入していたとすると、為替だけでマイナス30%程度になります。
「株価の下落×為替変動」=資産が半分以下になる可能性
これだけのリスクがありますが、それでもリターンが大きいので、米国株が人気があるのですが・・・
この知識があり、これに備えられる知識がないといけません。
対策①生活防衛資金をしっかり持っておく
まずは、投資を行うときに最も重要な「生活防衛資金」を別に確保しておくことです。
株が暴落しようが、職を失おうが、数ヶ月〜半年は生活は困らない生活費をまとめて持っておくことですね。
このくらいのお金は貯金で確保しておかないと、大恐慌などで仮にリストラしてしまったら「資産運用」どころではないでしね。
もし、「全て株式」なんてことにしていて、大暴落が起きているときに現金が足りずに株を売却したら、それこそ大損してしまいます。
「生活防衛資金」については、以下のサイトでまとめていますので参考にしてください。
対策②数年で使う予定のお金は株式投資にまわさない
「生活防衛資金」がまずは大事ですが、
それ以外にも、「子供の教育費」「住宅の頭金(購入が絶対なのであれば)」「自動車の資金(購入が絶対なのであれば)」など、数年に使う予定のあるお金も貯金で持っておくことが重要です。
私は、「車検代」「タイヤ交換」「家電の交換」「スマホやパソコンの交換」などもある程度時期が見込めるので、これらの費用はどんなときも支払えるように、「現金」を貯蓄しています。
なんだかんだいっても日本にいる場合は、「現金」は絶対必要ですからね。
株式市場が暴落しても、回復までの期間を「現金」でしのげれば「資産運用」は効率的に継続できますからね。
対策③資産運用のポートフォリオのリスクを下げておく
「資産運用」になにをどれくらいの割合で運用するかは、「ポートフォリオ」で決まってきます。
株式100%が最も運用益が高いといわれていますが、その分「暴落」時の資産現象は半端ないです。
特に、米国株一本でドルで購入していたら、円高と重なって大変なことになります。
その時、対策①や②をしっかりしていて、回復まで精神を落ち着かせて待てれば問題ないですが、精神衛生上よくない場合は、資産に「安全資産」の割合を増やしたほうがいいかもしれません。
イメージでは以下の図のような感じです。
ただ、このような「ポートフォリオ」の割合や、年齢や現金の保有額、仕事内容、家族構成、などなど、リスクをとれる状況が人それぞれですので、自分に合った「ポートフォリオ」を考えておく必要があります。
私は、債券は少しで、株式が多く、現金は対策①と②に加えて、あとで説明する⑤にも少しは対応できるように保有しています。(私はまだ30代ですので、長期運用でリターンを狙っていますので株式多めです)
なにより、暴落時に「精神的に安心していられる資産配分」が重要だと思います。
ちなみに、このような「ポートフォリオ」理論は様々な書籍で解説されていますので一部ご紹介します。
いわゆる「インデックス投資の名著」といわれている・・
また、日本人の人気ブロガーでわかりやすい投資本として有名な本も紹介します。
などなど、投資本は様々あるので、参考にしてみてください。
対策④積立投資は継続していく(ドルコスト平均法の効果が発揮)
私が看護師として最もオススメする「積立投資」は暴落時も絶対継続すべきです。
税制が優遇されている「つみたてNISA」や「iDeco」は毎月決まった日に、決められた額を購入してくれます。
これが「ドルコスト平均法」になりますが、決まった額を購入するので、株価が低い時は多くの株を購入できますし、株価が高い(2020年1月のように)ときは少ない株しか購入できません。
最終的に右肩上がりを期待できる米国株や世界全体の株式の場合、安い時にいっぱい株を買っていたほうが、より資産を増やせますからね。
この「ドルコスト平均法」のメリットを理解できず、株価が高くて世界がうかれているときに多くの金額を投入し、暴落時に積立金額を減らしてしまうと、資産の上昇はあまり見込めなくなってしまいます。
ですので、積立投資に設定している金額は、対策①や②を確保した上で、暴落だろうがなんだろうが継続できそうな額を設定しておくことがオススメです。
*もちろん、暴落時やそれ以外の非常時(退職など)に現金に不安がでたら、一時的に減額や投資をとめることができるので、その際は躊躇せず現金を優先してもいいと思います。
対策⑤暴落時に買い増しできるキャッシュ(現金)を持っておく
これはおまけになりますが、
暴落は「株のバーゲンセール」でもあります。
本来価値があるものが市場の下落によって安く買えるチャンスですからね。
ちなみに、リーマンショック後は日経平均株価は「7,000円程度」で、2020年1 月は「23,000円以上」です。
なにも考えずに、日経平均に連動するインデックスファンドを購入していたら、10年で試算は3倍以上になっている計算ですよね。
ただ、暴落時に買い増しできるのはとても精神力がいります。
世界が終わってしまう雰囲気で、さらに株価が下がる不安があるときに、買い増しを行うのは至難の技ですよね。
しかし、株価(米国株)は必ず回復するという歴史を考えると暴落後の株価が安い時に買い増しすることは理にかなっています。
実際に買い増ししなくていいかもしれませんが、これくらいの余力があることは精神的にも安心かと思います。
少なくとも、株が好調すぎる現在(2020年1月)に現金を一気に株式につっこむよりは、現金を保有していたほうが安全で、さらに資産を増やせるかもしれませんね。
学べる動画:参考動画
今回の記事をまとめるにあたり、参考にさせていただいた動画を紹介します。(ほとんど内容は一緒ですが)
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まとめ
株価が好調のときほど、「暴落」は考えておかないといけません。
暴落の歴史から考えても、「いつなのかは不明」ですが、必ず暴落は起きます。
その時に、しっかりとした覚悟と対策をとれることで、より資産運用にいかせます。
暴落がおきても、株価は必ず回復します(米国株と世界は)
「リスク」をおそれて何もしないで現金しかもっていないと、豊かな生活は難しいです。
しっかり「暴落」がおこること理解して、それでも続けられる対策を行っていくことが「資産運用」にとってとても重要であると思います。
少しでも参考になれば幸いです。
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