「つみたてNISA」や「iDeco」などで積立投資を行うと毎月一定額のお金を同じ日に購入することになります。
このような購入方法を「ドルコスト平均法」と言われる立派な手法として確立されています。
今回はこの「ドルコスト平均法」についてと、積み立て投資のメリットについて簡単にまとめてみました。
スポンサードサーチ
目次
怖くない!難しくない!積み立て投資
積み立て投資は、毎月決まった日に一定額を積み立て投資することで、「いつ買っていいのかわからない」「今が買い時なの?」などといった不安や悩みから無縁で資産を運用できる方法です。
投資をする、投資信託や株式を購入するということは、値動きのある金融商品を買うことになります。
もちろん「安い時に買って、高い時に売る」が最高の方法ですが、「安い時」はどうやって判断するのでしょう?
そこが問題で、誰も「今」が安いのか、高いのかは判断できずに、投資のプロですらわからないのです。
(もちろん医療職の私たちが考えるだけ無駄で、ストレスになってしまいます。
そこで、このように時間の経過とともに価格が上がったり下がったりするものを「定期的に、一定額ずつ」購入すれば、なにも考えずに購入できるのでとてもストレスがなく、考える時間すらかかりません。
こんな簡単な方法でいいのかというと、これを「ドルコスト平均法」といって、ちゃんとした投資方法になっているのです。
こんな簡単なドルコスト平均法にも、しっかり理論やメリットがあるので解説していきます。
ドルコスト平均法とは?
投資信託などを「定期的に、定額ずつ」購入するメリットを図を使って紹介します。
ここでは投資商品をわかりやすくするために「りんご」に置き換えています。
以下のサイトで投資信託についても、りんごとりんご農家として説明しましたので参考にしてください。
例として、定期的にりんごを購入すると考えてみます。りんごの価格は毎回変動します。そして、1回あたりに購入する金額は1000円とします。そうすると、図のようなことがおきます。
このように、定期購入は単価によって購入数量が変わってきます。
「一定額ずつ買う」方法では、「1個あたりの値段が安いときにはたくさん買い、高い時には少なく買う」ことで効率的に「量」を増やすことができるわけです。
価格の推移を図のように把握していれば、「25円の時にまとめて買えば・・・」となりますが、これは結果論で、実際は誰にも価格の推移はわかりません。
「いつ安くなる?」「いつ買えばいい?」など、わかりもしないことに悩むことは本当にストレスであり、実際に効果的な購入はできません。
その分、この「ドルコスト平均法」は、価格が安い時(暴落時も)に多く買えるので、結局「購入量」を増やして資産を増やすことができるのです。
スポンサードサーチ
ドルコスト平均法のメリット
ドルコスト平均法のメリットを3つに分けて説明します。
精神的に楽:最も重要!
メリットはなによりもこれにつきます(私の意見ですが)
投資日と投資額を設定してしまえば、何も考えずに勝手に購入してくれます(そういう設定が証券口座でできます)
また、「いつ購入しよう」「今は買い時なのか」「もう少し待てば安くなるのでは」とわかりもしない株価の推移に悩んで、貴重な時間を費やさなくていいですし、なにより時間かけてもわからないので無駄ですしね。
そして悩んで買って、さらに安値がきたらショックをうけて・・・絶対精神的によくないですよね。
「ドルコスト平均法」であれば、株価が上がっていたら好調な推移を見守り、株価が下がっていたら「値下がりしていっぱい買える」と思えます。暴落がきたら「バーゲンだ」と思えるわけです。
このように「いつ買ったり売ったりするかを考えなくていい」「値下がりしてうれしい」という投資法ですから、積立投資(ドルコスト平均法)は精神的に楽で、素人でも看護師でもだれでも続けられる方法ですよね。
株価が下がっても利益がでる可能性がある
精神論だけでなく、理論上のメリットもしっかりあります。
株価がピーク時より半値の状況でも、積み立て投資(ドルコスト平均法)では利益がでることがあります。
どういうことかというと、以下の図を使って説明します。
これは株価がこのように推移した場合の一例です。
ここで、「一括投資した場合(A)」と、「ドルコスト平均法で毎月積み立てた場合(B)」を比較してみます。
*わかりやすいように、配当金などは計算にいれていません。
スタート時に一括で120万円を投資
⇨10年後の運用結果は投資額の半分:60万円(投資額の-50%)
月々1万円を12ヶ月、10年間で120万円を投資
⇨10年後の運用結果は139万円(投資額の+16%)
このように、ドルコスト平均法では、投資期間中に価格が大きく下がっても、少し価格が戻れば運用成績はプラスになることが多いです。
(*実際はAの一括投資は、初年度から120万円もの配当金が受け取れるなど、メリットがありますが、上記図の推移では間違いなくBのドルコスト平均法の成績が上回ります)
このように同じ額を投入するにしても、ドルコスト平均法は精神的に楽なだけでなく、理論上に利益があがることがあるわけです。
まとまった資金がなくても少額から始められる
ドルコスト平均法を利用した積み立て投資は、毎月一定額の購入を行って年間の投資額を決めていきます。
毎月払えばいいわけですから、手元に資金がなくても始めることができます。
証券会社によっては「100 円から」「ポイントを利用して」など、本当に少額から行えるので、世の中で投資信託などの投資を行えない人はほぼいないくらいになりました。
投資を行うには、なによりも「始めてみる」ことがとても重要です。
よくわかってなくても、実際に始めて、土俵にたつことで理解と興味が深まっていきます。
そんなときに、積立を推奨するドルコスト平均法は実践しやすい方法となるわけです。
特に日本人の性格に合っていますよね。
(積み立ての保険に入るくらいであれば、優遇制度を利用した積み立て投資が100%オススメです)
ドルコスト平均法のデメリット
とても始めやすく、精神的にも楽で、オススメできる投資法なのですが、デメリットも存在します。
下がり続ける商品には効果なし
いくらドルコスト平均法だからといって「株価が下がっても安く買えたと思えばいい」としても、株価が下がり続ける商品の購入をしたら確実に損失になります。
先ほどの図のように、価格が値動きして、下がっても上がってくれれば(ピーク時には戻らなくても)利益がでることはあります。
しかし、常に下がるようなダメ商品を購入してしまっては、どんな方法でも利益を得ることはできません。
ですので、株価が右肩上がりな、「全世界株式」や「全米株式」の株価に連動するインデックスファンドがオススメになるんですよね。
インデックスファンドについては以下のサイトを参考にしてください。
まとまった資金があるのであれば複利の効果を無駄にしてしまう
少し難しくなりますが、まとまったお金があるのであれば一括に購入して「複利」の効果を最大限に利用したほうがいい可能性があります。
先ほどの例のように、同じ10 年間の運用だとしたら、スタート時に一括投資したほうが、投資金額に「複利」の効果を最大限に期待できます。
高額で、期間が長いほど複利の効果は強くなりますので、10年後の利益が高くなります。
「一括投資 VS 積み立て投資」に決着がつかないのは、価格の推移がよめないからだけではなく、一括投資は「複利」の効果を最大限利用できるからなんですよね。
ですが、いきなり多量の金額を一括投資をするのは、初心者にはとてもオススメできませんので、まずは「ドルコスト平均法」で投資を始めて、興味と資金の余裕がでたら「一括投資」も考えてみればいいと思います。
スポンサードサーチ
まとめ
今回は積み立て投資の手法である「ドルコスト平均法」という投資理論についてまとめてみました。
とても簡単で、精神的にも楽な方法であり、実際に利益が出やすい方法です。
投資初心者はまずこの「ドルコスト平均法」の積み立て投資から行うことがオススメです。
国が優遇している「つみたてNISA」や「iDeco」もこの方法を利用した投資手段になります。(以下にサイトを貼っておきます)
少しでも参考にしていただき、資産運用のお役にたてれば幸いです。
“ドルコスト平均法とは?簡単で効果的な購入方法” への2件のフィードバック