【看護師の資産運用】脳や人間の習性に負けない投資・貯蓄方法

投資法や貯金法は今は書籍やネットで情報があふれています。

どれが正しいのか、自分にあった方法なのか、結局自分で考えないといけないと思います。

 

そのためにも情報を知っていて選択する必要があるのですが、今回はその情報について、脳科学、経済科学的視点から面白い解釈をみつけたので参考までに記載させていただきました。

 

漠然とやり方に迷っている方は、選択肢の1つとして参考にしてください。

古来らかの脳の仕組みを利用した貯蓄法です」

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辺縁系と前頭葉

人間が行動を起こすために、「脳」を使うことはいうまでもないと思います。

しかし選択や決断をする脳にも役割があって、脳の異なる領域同士が戦いをしていると思うとわかりやすいです。

貯蓄や投資を決断する役割を簡単に考えると、前頭葉と辺縁系が戦っているように思えます。

前頭葉

認知的・合理的思考をつかさどる。

人間の進化とともに発達した領域であり、人間と他の動物の違いを産む原因といわれている。

・長い目で見て自分の利益になる行動をとるように私たちに命令する(貯蓄はすべき、など)

辺縁系

人の情緒的・本能的反応をつかさどる。

人間の進化で古来から存在している領域。動物全般に存在。

・目先のことを優先させた判断、すぐ満足を味わえるように行動を促す(今のお金でなにかを買おうとする衝動、など)

両者が同じ方向を向いてくれればいいですが、別の方向を向いてしまうと、辺縁系の主張が通ってしまいます

 

なんせ、辺縁系は動物の本能ですから・・仕方ないですよね。

ダイエットが大事なことはわかっていても、目先の食事に誘われて食べすぎてしまうのも、これが原因です。

 

合理的な前頭葉にもっと大きな力をもたせ、優れた長期計画を立てることが資産形成には懸命な判断になります。

この辺縁系に負けない方法をこれから説明します。

・・・その前に、この脳科学の視点を経済学、資産形成に当てはめてみます。

人間は目先の欲求に屈してしまう:現在バイアス

脳科学では人間が目先の欲求に負けてしまうことを辺縁系の勝利と説明しますが、経済学では「現在バイアス」の問題として捉えているようです。

 

私たちのほとんどは将来よりもいますぐお金を使いたいが、遠い将来には貯蓄するつもりはあります。

例えば、とある研究では、

「今すぐ100ドルもらえる」vs「来週105ドルもらえる」 →→ 「今すぐ100ドルもらう」を選択

「1年後に100ドルもらう」vs「1年1週間後に105ドルもらう」 →→ 「1年1週間後に105ドルもらう」を選択

このような研究結果があり、人間は短期的には忍耐がなく、長期のことだと思うと忍耐があるようです。

 

であれば、長期的な資産形成はできそうなものですが、時間が経つと、その都度「現在バイアス」が生じ、貯蓄よりその場の消費を選んでしまうのです。

つまり、常に時が経ったあとの「今」には、短期的な忍耐がなく貯蓄を実行できないのです。これが「現在バイアス」という考え方になります。

 

人間はこのような習性があるので貯蓄しにくいんですよね。

では、この習性があることを理解したうえで効率的な資産形成について説明します。

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お金に関する決定を自動化:現在バイアスを利用

資産形成には、長期的な計画を貫くことを優先させて、目先の快楽を味わうことを自制しなくてはなりません。

しかし、これまで説明したように、計画を放棄して欲求に負けてしまう結果になりやすいです。

 

それは決定することを「前頭葉vs辺縁系」の戦いにしてしまうからです。

ですので、決定を自動化して、計画を邪魔する機会を減らしてしまえばいいのです。

お金の決定を自動化(例)

・毎月一定の金額を銀行の普通預金から定期預金にうつす

・iDecoなどの給与天引きになるような商品を利用

・積立NISAを利用して、毎月決められた日に自動で投資が行われる仕組みにする

これらの方法は、「将来」を想像して仕組み化するので、現在の消費欲求に負けずに計画を立てることができます。

この種の仕組みが有効な理由には、先ほど説明した「現在バイアス」が関わってきます。

いったんこのような貯蓄プランを決めてしまえば、「現在バイアス」が働いて、多くの人は仕組みを変えることに抵抗が生じ、そのまま放置しますので、計画通りに貯蓄が行われます

 

 

人間が短期的な欲求には負けるが、将来的なことに忍耐があるのであれば、将来的なことを自動化してしまい、決定する選択を与えなければ、その時には欲求に負けないわけです。

これを応用したプランの一例も示します。

給与天引きの増額プラン

掛け金など、給与天引きの増額が次回からなど短期的なものでは決断がつきにくいものです。

掛け金の増額時期を、給与の増額予定時期のあとにするとハードルを下げると実行できるといわれています。

たいていの人は、月々の手取り金額が減るのはいやだが、掛け金の増額分が昇給額の範囲内に留まれば抵抗を感じにくいです。

給与天引きのメリットは様々な投資本などでも紹介されていますが、脳科学、経済学の研究結果から考えるととても理解しやすく、導入しやすいのではないでしょうか。

(私は、短期的な欲求には負けても仕方ないと思えて気が楽になりました)

 

預金の自動化など、仕組み化を活用するには、手軽に行えるネット銀行がオススメです。

私はとくに住信SBIネット銀行をオススメしていますが、詳しくは以下のサイトを参考にしてください。

住信SBI、楽天などネット銀行がオススメ:地方銀行との使い分け

まとめ

前頭葉vs辺縁系について理解すると、短期的な欲求に負けてしまう人間の習性が納得できます。

経済学でも「現在バイアス」という考え方があり、将来が大事なことをわかっていても「現在」を優先してしまうものです。

これらの事態を理解して、「お金に関する決定を自動化」することが、簡単に合理的に貯蓄や投資を行える方法になります。

給与天引きやネット銀行、証券口座などを利用してストレスのない最適な資産形成をしていきたいですね。

 

今回はお金に関する決定を科学的な話を踏まえてまとめてみました。

少しでも参考になれば幸いです。