(2020年02月09日最終更新)
「新興国株式に興味あるけど投資をするか迷っている」
「新興国株式のインデックスファンドは何にすればいいかわからない」
資産運用のポートフォリオを考えるときに、「新興国株式」を含むかどうかは意見のわかれるところです。
「値動きが激しく、読みにくいためリスクが多すぎる」
「リスクの割にリターンが合わない」
「信託報酬などのコストが高い」
などの理由から、専門家でも新興国を含めていないポートフォリオを勧めていることも多いです。(ポートフォリオに関しては以下のサイトを参考にしてください)
それでも、モーニングスター株式会社代表取締役社長の朝倉智也氏などは、今後の世界の動向からは新興国株式の必要性を強調していましたし、新興国に期待している方々も多いです。
そんなこれからの成長に期待できる新興国株式インデックスファンドについてまとめてみました。
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目次
新興国株式インデックスファンドは必要?長期的な成長に期待
自分のポートフォリオを以下のように組みたい場合は、優良な新興国株式インデックスファンドが必要になりますよね。
現在の投資信託は「新興国株式インデックスファンド」に関してもコストを抑えた優良商品が現れてきて、購入しやすい環境は整ってきました。
ただ、そもそも「新興国株式」は必要なのか?
という意見を多くみかけます。
私が新興国株式が長期的にみて、必要かつ重要なのかもしれないと考えさせられた書籍があるのでご紹介します。
電子書籍になりますし、若干古いのですが、私個人として印象的な書籍でしたのでご紹介します。
新興国に期待する点としてまとめると・・・
・先進国と違い、人口動態のの伸びが期待でき、「人口ボーナス」は2030年〜2060年まで続くといわれている。
・公的債務の対GDP比が先進国よりは新興国のほうが低め(先進国は借金の多い国が多い)
・新興国の格付けはランクが上がってきている(スタンダード&プアーズより)
・成長の著しい新興国が消費の担い手となることが間違いなくなり、新興国の発言力が増してきている(G7だけの会議では不十分でG20が重要視されていきている)
少し難しい視点も多いですが、やはりこれからの「消費者」「労働者」である人口が伸びるところに対する期待は多いということですよね。
投資運用の書籍ではないですが、2019年に大ベストセラーになった「FACTFULNESS」でも正確なデータを読み込むことで新興国(書籍ではアフリカの話が多い)の成長は間違いないとも記載されています。
そんな新興国に投資できるインデックスファンドのおすすめ商品は以下の3つになります。
eMAXIS Slim新興国株式インデックス
<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
SBI・新興国株式インデックス・ファンド
詳細にまとめてみます。
eMAXIS Slim新興国株式
1つめは、「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」で、大人気のeMAXIS Slimシリーズの「新興国株式」商品です。
eMAXIS Slimシリーズが人気の大きな理由に、業界最低水準の運用コストを目指し、信託報酬の引き下げを何度も行ってくれます。(ライバルに追従し、追い越すような感じですね)
今回ご紹介する3つのファンドで最もおすすめの商品になります。
<基本情報>
ファンド名 | eMAXIS Slim新興国インデックス |
設定日 | 2017/07/31 |
資産クラス | 新興国株式 |
対象インデックス | MSCI Emerging Markets Index |
購入手数料 | 0%(ノーロード) |
信託報酬 | 0.2079% |
純資産総額 | 257.94億円(2020/02/07) |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券 |
<対象地域>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/252878/252878_20200125.pdfより引用
<組入上位銘柄>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/252878/252878_20200125.pdfより引用
<純資産総額推移>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
https://emaxis.jp/fund/252878.htmlより引用(2020/02/08)
新興国は中国が最も割合が多く、全体的にアジア圏が占めていますね。どれも人口の増加はまだ期待できる国ばかりです。
信託報酬は0.2079%と比較的低コストに抑えられるようになってきました。
純資産総額も257億円以上と高額になってきて、順調に増えていますので昔に比べて安定感もでてきました。
・人口増加の期待できる新興国に幅広く分散投資できる(中国が最も割合多い)
・純資産総額も順調に増加し高額となり、信託報酬も低コストとなってきた
・eMAXIS Slimシリーズは信託報酬の値下げ実績が豊富であり、今後も値下げする可能性がある(期待値が高い)
・新興国株式のインデックスファンドでは最も安定してオススメできる商品
新興国株式のインデックスファンドでは最も安定していますね。
さすがeMAXIS Slimシリーズですね。
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<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
2つめは「<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド」になります。
eMAXIS Slim新興国株式インデックスのライバルとして、信託報酬の低下を競ってくれるファンドです。
<基本情報>
ファンド名 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド |
設定日 | 2017/10/13 |
資産クラス | 新興国株式 |
対象インデックス | MSCI Emerging Markets Index |
購入手数料 | 0%(ノーロード) |
信託報酬 | 0.2079% |
純資産総額 | 14.95億円(2020/02/07) |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券 |
<対象地域>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
http://doc.wam.abic.co.jp/ap02rs/contents/pdf/2931517A_m.pdfより引用
<組入上位銘柄>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
http://doc.wam.abic.co.jp/ap02rs/contents/pdf/2931517A_m.pdfより引用
<純資産総額推移>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
https://www.nam.co.jp/fundinfo/nskif/main.htmlより引用(2020/02/08)
信託報酬は0.2079%と比較的低コストに抑えられていますね。
しかし、純資産総額が15億円程度とまだ安定感に欠けます。
・人口増加の期待できる新興国に幅広く分散投資できる(中国が最も割合多い)
・信託報酬はeMAXIS Slim新興国株式インデックスと競っていて低コストを実現している
・純資産総額がまだ15億円程度とそれほど多くない
「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」に比べると見劣りしてしまいますね。
今後お互いが競い合って、さらに安定したいい商品になってくれることを期待したいです。
SBI・新興国株式インデックス・ファンド
3つめは「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」になります。
これまでの2つと別の指数を使用し、特徴がやや違います。
<基本情報>
ファンド名 | SBI・新興国株式インデックス・ファンド |
設定日 | 2017/12/06 |
資産クラス | 新興国株式 |
対象インデックス | FTSE Emerging Index |
購入手数料 | 0%(ノーロード) |
信託報酬 | 0.196% |
純資産総額 | 31.93億円(2020/02/07) |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券 |
<対象地域>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
http://doc.wam.abic.co.jp/ap02rs/contents/pdf/8931117C_m.pdfより引用
<組入上位銘柄>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
http://doc.wam.abic.co.jp/ap02rs/contents/pdf/8931117C_m.pdfより引用
<純資産総額推移>*見えにくい場合は図をクリックしてください。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/detail/?ID=JP90C000FQQ5より引用(2020/02/08)
信託報酬は0.196%と新興国株式インデックスファンドの中では最安値です。
純資産総額は31億円程度とeMAXIS Slim新興国株式インデックスに比べると安定感に欠けますね
・人口増加の期待できる新興国に幅広く分散投資できる(中国が最も割合多い)
・信託報酬は新興国株式インデックスファンドのなかで最安値
・対象インデックスはFTSE Emerging Index
・純資産総額がまだ31億円程度とそれほど多くない
信託報酬の安さは魅力ですが、純資産総額も含めたバランスでは「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」には及ばない印象です。
しかし、今後の動向が気になる商品でもあります。
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比較すると・・・
<基本情報>
ファンド名 | eMAXIS Slim新興国インデックス | <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド | SBI・新興国株式インデックス・ファンド |
設定日 | 2017/07/31 | 2017/10/13 | 2017/12/06 |
資産クラス | 新興国株式 | 新興国株式 | 新興国株式 |
対象インデックス | MSCI Emerging Markets Index | MSCI Emerging Markets Index | FTSE Emerging Index |
購入手数料 | 0%(ノーロード) | 0%(ノーロード) | 0%(ノーロード) |
信託報酬 | 0.2079% | 0.2079% | 0.196% |
純資産総額 | 257.94億円(2020/02/07) | 14.95億円(2020/02/07) | 31.93億円(2020/02/07) |
主な販売会社 | 楽天証券、SBI証券 | 楽天証券、SBI証券 | 楽天証券、SBI証券 |
新興国株式インデックスファンドは、先進国株式インデックスファンドに比べると信託報酬もやや高く、純資産総額も低めですね。
今回は3選としましたが、どうしても「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」に軍配があがりますね。
それでもライバルがいて、信託報酬を下げあってくれることは大歓迎です。
今後に期待でき、長期で運用が考えられる場合は「新興国」もいい投資対象であると思います。
まとめ
今回は「新興国株式」を保有するかどうかも含めて解説してみました。
今後の成長と期待感では新興国株式を保有しているほうがリスクを軽減してリターンを得られるという考え方もあります。
紹介した3商品であれば「失敗しない!」とは思いますが、現時点で比べるとeMAXIS Slim新興国株式インデックスが最もおすすめですかね。
私個人としては「全世界」「米国」「先進国」のインデックスファンドを中心に添えたポートフォリオをオススメして実践し、一部は「新興国」のインデックスファンドも保有しています。
新興国株式に興味がある方は少しでも参考にしていただけると幸いです。