研究の初心者でも行いやすい、「対応のあるt検定」を行ってみたいと思います。
(私は初めての研究がt検定であったような気がします・・・)
2群間の差の検定については、検定方法がいろいろありますので間違えないようにしないといけません。
2群間の差の検定の検定方法については以下のサイトをご確認ください。
検定方法がわかって、データがあれば簡単に行うことができます。
今回は実際にデモデータを使用して、EZRで「対応のあるt検定」を行ってみたいと思います。
EZRの導入に関しては以下のサイトを参考にしてください。
データのインポートに関しては以下のサイトを参考にしてください。
それでは、実際に「対応のあるt検定」を行っていきます。
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2群間の差の検定方法の決定
2群間の差の検定方法については、図のフローチャートを参考に決定します。
図のように、検定方法を確認します。
データに対応があるかどうかは、データ収集の時点で把握していると思います。
*2群間の差の検定方法についてや、対応の有無については、以下のサイトを確認ください。
正規分布については、実際に確認します。
正規分布の確認
EZRで正規分布を確認します。
今回も正規性の検定方法を示しますが、詳しくは以下のサイトをご確認ください。
今回はデモデータを使用して、リハビリ介入前後での「握力」の差の検定を行います。
介入前と介入後の握力の正規分布を確認しますので、2つの変数が対象になります。
統計解析→正規性の検定を選択します。
まずは、介入前の「握力」を選択します。
結果のヒストグラムと検定結果を確認します。
サンプル数が49名と少ないので、Shapiro-Wilk検定を確認します。
P≧0.05ですので、正規分布していると言えます。(ヒストグラムも確認します。)
同様に、リハビリ後の「握力」も確認します。(結果のみ示します。)
リハビリ後の「握力」も正規分布していると言えます。
対応のあるデータであり、正規分布にも従っているため、「対応のあるt検定」が行えます。
(データ数も25以上であるので問題ありません)
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EZRで実践:対応のあるt検定
データの確認が行えましたので、実際に「対応のあるt検定」を行っていきます。
統計解析→連続変数の解析→対応のある2群間の平均値の比較(paired t検定)を選択します。
今回はリハビリ介入前後の比較ですので、
第1の変数を介入前の「握力」、第2の変数に「リハビリ後の握力」を選択します。
このような結果が表示されます。
P値を確認すると、0.0000609であり、P<0.05ですので、「有意差有り」となります。
【リハビリ前握力:29.12±8.51】 vs 【リハビリ後握力:29.96±8.37】
となります。(結果が微妙な変化でしたが、差のばらつきなどで有意差がでたのだと思います。)
この結果から、リハビリ前後で握力は有意に増大したとなります。
簡単ですよね・・・
まとめ
対応のあるt検定をEZRで実践してみました。
データの尺度や正規分布の確認など、検定方法を間違わなければ簡単に行えます。
データ集めや、検定方法の選択が大変ですが、理解できればすぐに検定が終了します。
実際に行いたいデータが対応のあるt検定に該当する場合は、参考にして実践してみてください。
**その他のEZRの使い方/統計手法について以下のサイトにまとめていますので参考にしてください**