敗血症の診断基準が変更となり、Sepsis-3となってからqSOFA評価の重要性が高まっています。
qSOFAはどこでも簡単に評価できるので、とても有用ですし、看護師にも評価できるのはありがたいですよね。
今回は救急外来でのqSOFAがSOFAやSIRS、重症敗血症と比べて、院内死亡率を反映すると、qSOFAを推奨する論文になりますので、紹介したいと思います。
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目次
Prognostic Accuracy of Sepsis-3 Criteria for In-Hospital Mortality Among Patients With Suspected Infection Presenting to the Emergency Department.
【論文紹介】
JAMA.2017 Jan 17;317(3):301-308.PMID28114554
多国多施設による前向きコホート研究(30施設)
P:2016年5月〜6月に救急外来を受診し、感染症が疑われた患者
E:救急外来で感染を疑われた患者
C:qSOFA、SIRS、SOFA、SIRS+ Lac(Severe sepsis)
O:院内死亡率
PECOに関してわからない場合は以下のサイトを参考にしてください。
qSOFAについては以下のサイトを参考にしてください。
【結果】
スクリーニング:1088名
最終的に879名が対象
43%が気道感染症
院内死亡率は全体で8%
*qSOFA<2は3%、qSOFA≧2は24%
年齢:67(48-81)・・日本の印象より若い
院内死亡に対するAUROC(Area Under the Receiver Operating characterristic Curve)
・qSOFA:0.80(95% CI,0.74-0.85)
・SOFA:0.77(95% CI,0.71-0.82)
・SIRS:0.65(95% CI,0.59-0.70)
・Severe sepsis:0.65(95% CI,0.59-0.70)
結論
救急外来でのSepsis-3によるqSOFAは、SIRSと比較して院内死亡予測において優れている
qSOFAは敗血症患者を正確かつ早期発見するのに役立つ
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まとめ
救急外来現場で最も測定しやすいqSOFAスコアが、院内死亡率予測の最も重要なスコアであると判断された論文でした。
簡単な項目ですが、それほど重要な評価であるとの裏付けですよね。
救急外来だけでなく、一般病棟、在宅でも評価できる点が大きなメリットですので、看護師も常に評価していく重要性がありますね。
興味があれば是非以下の原著論文を確認してください。
JAMA.2017 Jan 17;317(3):301-308.PMID28114554