「フィジカルアセスメントは大事!!」
なんてことは、働きはじめて先輩や医師からも教えられたかもしれません。
もちろん学校でも習っているはずですし、できて当たり前と思われているかもしれませんね。
・・これがまた難しい・・・。私は働いて10年以上になりますが、5年以上たってからしっかり勉強しましたし、今になっても勉強の大切さと実践の難しさを実感します。
けど、フィジカルアセスメントを行えると、昔は診えていなかったことがわかるようになり、より患者さんのことが判断できるようになります。
フィジカルアセスメントの講習や書籍を読むと、「フィジカルイグザミネーション」という言葉を耳にするかもしれません。
ただの用語であり、概念ですが、これを理解できていない人がかなり多いです。
しっかり理解すると、「フィジカルアセスメント」の理解も深まり、より楽しく看護業務に当たれると思います。
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目次
フィジカルアセスメントとフィジカルイグザミネーション
結論からお伝えすると、
つまり、フィジカルアセスメントとは具体的な行動ではなく、様々な情報から判断する抽象的なものなのです。
「フィジカルアセスメントしてきます。血圧は140/70でした。」
では、フィジカルイグザミネーションであって、フィジカルアセスメントではないのです。
図でお示しすると下のようになります。
少し、イメージつきましたでしょうか?
私は、フィジカルイグザミネーション自体がフィジカルアセスメントだと勘違いしていました・・・
フィジカルイグザミネーションの主要手段(例:呼吸器系)
フィジカルアセスメントが行なえるには、情報を得るための手技が必要です。主なフィジカルイグザミネーションの手段をあげて見ました。もちろん、疾患や状況によって大きく変わりますが、「呼吸器系」患者を想定して、簡単な例としてあげていきます。
視診
・パッと見て、何かおかしい?苦しそうだ!、などの印象もとても重要です。しっかり最初の視診で様子を観察しましょう
・姿勢はどうなっているか?
・呼吸のパターン、異常呼吸になっていないか?
・胸郭の動きはどうか?
・呼吸補助筋肉の状態
・チアノーゼは出ていない などなど
触診
・呼吸筋の収縮性、緊張
・胸郭の動き
・胸郭の柔軟性、拡張
・ラトリングなどの振動の有無
・皮下気腫の有無 などなど
聴診
・換気状態(肺胞への空気の到達状況)
・気道分泌物の有無、およびその位置 などなど
打診
・肺の含気状態
・胸水貯留
・臓器の位置関係
・腫瘍の存在 などなど
個人的には、打診はほとんど行えていませんが、それぞれの特徴を知ることが重要です。
聴診のフィジカルイグザミネーションについては以下のサイトでもまとめていますので参考にしてください。
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フィジカルアセスメントで行う情報共有
各フィジカルイグザミネーションをしっかり行い、フィジカルアセスメントに繋げることができると、情報伝達の信頼性も全く違います。
医師に報告するするときも、「SpO2が90%と低いです」だけでなく、「酸素3L使用していますが、SpO2ga90%と低く、呼吸数の増加、呼吸努力の増加を伴い、呼吸状態の悪化が見られます。」と伝えた方が、医師に緊急性を伝えることができます。
データを視るのは機械でもできますが、全体を統合して判断する「フィジカルアセスメント」は看護師が最も優れているとおもいます。
何より、一日の変化にいち早く気付けるのも看護師です。
的確な「フィジカルイグザミネーション」と「フィジカルアセスメント」が理解できると、現場での情報共有に非常に役立ちます。
フィジカルアセスメントのおすすめ書籍
書籍はいろいろあり、どれが最も優れているかはわかりませんが、私が勉強した書籍をご紹介します。
著者は山内豊明先生で、米国・診療看護師の免許を取得されたかたで、セミナーも多数行なっています。
私もセミナーから参加して、一見単調なスライドでしたが、説明の仕方や内容が他と違って発見が多かったことを覚えています。
そんな先生のフィジカルアセスメントの全容が書かれていて、とても勉強になりました。
その他にも、大型書店などに行くと大量にフィジカルアセスメントの本が置いてあるので見てみるといいですよ。
しかし、多すぎで迷いますし、一見可愛らしいイラストなどで見やすそうでも内容の薄い本も多いですので、本質を理解したいかたには上記の本を是非おすすめします。
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まとめ
・フィジカルアセスメントとフィジカルイグザミネーションの違いについて説明しました。
・フィジカルイグザミネーションは情報を得るための1手段であり、視診や触診、血圧測定などが含まれます。
・フィジカルアセスメントができると、自信を持って医師や先輩看護師に情報伝達できます。
・しっかり勉強したいのであれば、セミナーへの参加や書籍での購入をおすすめします。
・興味を持って、理解してから患者さんをみると、今までと違った視点からみることができます。
“フィジカルアセスメント!フィジカルイグザミネーションとの違い” への1件のフィードバック